再びゴルフに挑戦する
機会に巡り会えた
Published on 25 Nov 2014
2014年11月よりデサントが本格的にゴルフアパレル業界で始動することが決まった。日本のゴルファーをもっと格好良くしたい。そんな想いを込めてスタートするデサントゴルフのプロジェクトのひとつが“HIDETOSHI NAKATA SWING TIMELINE”だ。長期プランで、中田英寿氏のゴルフライフを追いかける。中田氏自身は2年前に短期間ではあるが、真剣にゴルフに取り組んだ時期がある。そのときに「ゴルフは今までやってきたスポーツの中で一番思い通りにできなかった」と話している。難しさを体感した反面、その面白さに惹かれたことも事実。しかし、ゴルフをやりたい気持ちがありながらも、日々の生活の中できっかけがなかったと言う。そんなときに巡り会ったのが今回のプロジェクトだ。オファーを受けてすぐに即答したことからも、中田氏のゴルフへの気持ちの強さが伺い知れる。コーチを勤めるのは谷将貴。現役を引退したといえ、トップアスリートとしてのポテンシャルを秘めた中田英寿という素材を、どのように進化させるかが課せられたテーマだ。ゴルフはスポーツの中でも最も上達がしにくいと言われる。理由は自分が描いている動きと実際の動きに大きな差が生まれやすいからで、その要因の大部分は、止まっているボールを打つことにある。野球のバッティングやテニスのように反射で球を打つことができない。自ら体に指令を出して、動き出さなければならない点にゴルフの難しさが凝縮されている。道具を使うことにゴルフの難しさがあることは中田氏も重々認識している。中田氏から谷コーチへ冒頭で依頼したことはひとつ。「なぜ、その練習をするのか」、「なぜ今のミスが出たのか」を、きっちり把握できるようにしてもらいたいということ。中田氏は、全てのことにおいて自分の中で納得してから、物事に取り組んでいくのがスタイル。ただ、限られた時間の中で継続的に練習を重ねるのは難しいのが現状。順調に上達することは難しいことが予想される。それを中田氏も感じているようで、最初のレッスンが始まる前に谷コーチに「全くの初心者だと思ってください」とひと言付け加えた。一から作り上げようという中田氏の本気度が見えた瞬間だった。(文/出島正登)