練習と実戦との感覚の差を埋めるために
必要なこととは!?
Published on 17 Dec 2014
腰から腰の振り幅のスイングを徹底して練習し、正しいスイングの土台を築いている中田氏。まだ当然ミスヒットはあるものの、体の動き自体は良くなってきたと谷コーチは言う。そこで今回は実際にコースに出て、実戦感覚を体感することにした。ゴルフの難しさは、練習場でできていることがコースでは全く反映されない点にある。理由は色々あるが、コースに出るとアドレスの方向が正しくとれないことが、ミスショットになる原因の大半だと言われている。多くのアマチュアが実際にコースに出ると、不思議と右向きのアドレスをとってしまうが、中田氏も同じく右を向く傾向があった。谷コーチは、まず正しいアライメントの取り方を指導。どれだけ良いスイングをしていても、体の向きが間違っていたら、せっかく築いてきたものを壊してしまう可能性があるからだ。今の中田氏は、ハーフスイングの重要性とハーフスイングで正しく打てた時の良い感覚をつかみつつある。ここで間違ったアドレスのままミスショットを繰り返し、それを手先で微調整するようなスイングをしてしまうと、全てがゼロに戻ってしまう。谷コーチは実戦で重要なことは正しく構えることだと強調する。練習場でできていることを、いかに実戦で反映させるかが、次の目指すべきステップだ。最初は自分が正しいと思って構えている方向が間違っているわけだから、違和感は当然生まれる。だからこそ練習場での練習と、コースでの練習を効果的に織り交ぜていく必要があるのだ。感覚が優れている中田氏なら、この誤差は実戦を繰り返して、自信を身につければすぐに埋まるだろうと谷コーチは予測している。今回の実戦ラウンドで、当初はドライバーを打って順にグリーンまで打っていく通常のプレーを想定していた。最初はドライバーで数発ティショットした中田氏だが、アイアンだけのラウンドにしましょうと提案。今、自分がやるべきことの重要性と、できることの技術レベルをしっかりと把握している証と言える。コースでは実際ミスショットも多かったが、今のショットはなぜミスになったかをその都度谷コーチに確認する中田氏。実戦こそスキルアップできる場所だということを、これまでの経験値でわかっているのだろう。この日はボールが見えるギリギリの時間までコースで球を打ち続けた。(文/出島正登)