ドライバーをマスターするための
ファーストステップ
Published on 16 Apr 2015




良いスイングを固めるために7番アイアンでの練習を繰り返している中田氏。その精度はかなり上がっているため、アイアンでの練習は継続しつつ、谷コーチは次のステップを考え始めている。そのひとつがドライバーだ。中田氏はゴルフの難しさは体とボールの距離感にあると以前話していた。サッカーはもちろんのこと、テニスにしても野球にしても自分とボールとの距離を正確に測ることが大事とのこと。ゴルフの場合、ボールは止まっているだけに、ちょっとした体の動きのズレが、ボールを上手くヒットできない要因になる。長さが短いアイアンならミートしやすいし、中田氏も着実にその精度をアップさせている。ところがドライバーになると、当然ヒットするタイミングが変わるし、スイングリズムも異なるので、ミスが出る確率も高くなる。14本全てで同じように振るのが理想だが、厳密にはそれぞれのクラブのタイミングを体で覚える必要はある。また、谷コーチは長いクラブを振ることで、スイングスピードを上げる目的があるという。「長さのあるクラブは当然振りにくさも増してきます。そこで今回中田さんに実践してもらったドリルがヘッドが付いていないシャフトだけのようなクラブを振る練習です。スピード感を体に覚えこませる練習です。ドラコン選手なんかも、体の筋肉に速く振る感覚をメモリーさせるために、練習だけでなく試合前に軽いものを思い切り振る練習をしています」。谷コーチは、軽いものを振る練習はある程度スイングが固まっていないと意味がないという。軽いと手先で振れてしまうので、体を使った上で軽いクラブを振ることに意味があるとのこと。そこでもうひとつポイントになるのが軽いものを振ったら、次に重いものを振ること。交互に振ることで、スイングのバランスが良くなり、手先だけで振る悪い動きを防ぐことができるという。中田氏は実際この素振りをしたあとは、ドライバーで驚きの数値を連発する。まずはアイアンからというスタンスは変わらないが、着実にスイングレベルはステップアップしている。(文/出島正登)