“オンプレーン”を極めて
再現性&反復性を高める
Published on 12 Oct 2015
ゴルフのスイングには“オンプレーン”という用語があるが、そのまま訳すと平面上という意味になる。オンプレーンスイングができれば、見た目に綺麗なスイングになるだけでなく、ショットの精度も上がると谷コーチは言う。オンプレーンを極めることが今回のテーマだが、実はこのプロジェクトが開始した当初から徹底的に行ってきたアイアンでのハーフショットの練習は、オンプレーンスイングのための土台作りでもあった。ハーフスイングの延長線上にフルショットがあるわけだが、バックスイングもフォローも含めて、腰から上のエリアではクラブをコントロールできない点に、オンプレーンスイングの難しさがある。中田氏も、始動のちょっとした動きの違いでスムーズにクラブが上がるときと、なにか違和感を感じるときがあると話す。違和感があるときというのは、プレーンからクラブが外れているということだ。中田氏自身もその違いが何なのかをわかるには、もっと練習量が必要だと理解している様子。そこで今回、谷コーチがアドバイスしたのが目線。視線という意味ではなく、右目と左目を結んだラインのことで、このラインが、振り切ったあとも体の中心軸に対して直角であり続けるよう指導した。谷コーチが長年指導してきた片山晋呉プロは、打ち終わったあとも上体が全く起き上がらない。どちらかというと、体を斜めに倒したままの状態で、ボールを追いかけている。この徹底した前傾角度の管理が、オンプレーンスイングの精度を高める。「目のラインが水平にならないように意識すると、前傾角度は自然にキープできるようになります。すると、体の軸回転がスムーズになるんです。インパクトで詰まる感覚がなくなり、フィニッシュまでしっかり振り切れるようになります」。と谷コーチ。気持ち良く振れるときと、振れないときの差がどこにあるのかが、今回の練習では理解することができた。(文/出島正登)