中田英寿×片山晋呉 マッチプレー対決①
Match1(Par4/C.T406y/R.T359y)
Published on 25 Aug 2016
7月4日(月)に恵庭カントリー倶楽部を舞台に、遂に中田英寿氏と片山晋呉プロによるドリームマッチが実施された。この戦いは7月29日(金)~31日(日)に開催される「ネスレインビテーショナル日本プロゴルフマッチプレー選手権 レクサス杯」のエキシビジョンマッチとして行われたもので、中田氏は事前に北海道入りし、ゴルフ合宿を行い今回の戦いに挑んだ。ゲーム方式は3ホールのマッチプレーで、各ホールで中田氏が片山プロから1打のハンデをもらい、かつティグランフドの位置も片山プロがフルバックで中田氏がレギュラーティからプレーする形式で行われた。1ホールは恵庭カントリークラブの阿寒コースの3番パー4。ホールの右サイドは崖になっているため、左サイドから攻めたい。またグリーン面が左右にあるマウンドによって見えないため、距離感を使いにくいホールでもある。中田氏はティショットで3番アイアンを使用。やや当たりは悪かったものの、残り220ヤード地点の左ラフへ。緊張感の中のショットとしてはまずまずのスタートと言える。一方の片山プロはドライバーでフェアウェイの真ん中へきっちりと運んだ。中田氏の2打目はグリーンエッジまで約200ヤード。ここで合宿で積み重ねてきた成果が出る。5番アイアンで放たれたショットは、高弾道でグリーン方向へ一直線。オンすることはできなかったが、左右のマウンドを避けてグリーン手前の絶好の位置に運んだ。後から聞いた話だが、このショットで片山プロも中田氏への見方が変わったという。ピン位置はグリーンの右奥目。片山プロのセカンドショットは残り約130ヤードでピン右奥約7メートルにオン。中田氏の3打目はピンまで約30ヤードのアプローチ。ハンデがあることを考えれば、3打目をピタッとつけたいところだったが、これをショートして6メートルほどを残してしまう。実はこの時に使用したウェッジは前日届けられたもので、急遽対決用にオーダーしたロフト60度のウェッジ。感覚が慣れていなかったこともあり、ピタッと寄せることはできなかったが、後にこのウェッジが大きな働きをすることになる。片山プロのバーディパットは少しカップに届かなかったものの、楽々パーをセーブ。中田氏が約6メートルのパーパットを入れれば中田氏の勝利だったが、残念ながら決められずボギー。1ホール目は引き分けとなった。対決当日に中田氏のキャディを務めた谷コーチは1ホール目のパー4で勝つことが難しいが、引き分けることができれば面白い戦いになると予想していたが、その通りの展開となった。2ホール目は摩周コースの7番パー3。勝負の鍵を握るホールへと突入していく。(文/出島正登)