ドライビングアイアンとフェアウェイウッドの
性能の違いを体感する
Published on 22 Oct 2016
片山晋呉プロと行ったエキシビジョンマッチ後、久々のコースでのラウンドレッスンとなったこの日のテーマは、ドライビングアイアンとフェアウェイウッドの性能の違いを体感すること。ご存知の通り、中田氏はドライバーをはじめウッド系のクラブは使わないというスタイルを貫いている。それは変わらないが、アイアン以外のクラブを使いこなせるようになることで、アイアンに必要な動きが見えてくるということもある。これからも長く続くだろう中田氏のゴルフライフに於いて、ウッドを打ちこなすスキルは必要なのだ。この日の中田氏は絶好調。エキシビジョンマッチ後は仕事の関係で海外に出ることが多かったためクラブを握るのは久々という中田氏だが、6月に行った北海道合宿の成果だろうか、スイングのイメージが体に染み付いていたようだ。ラウンドレッスンの途中ホールのティショットでドライビングアイアンと5番ウッドを打ち比べた。飛距離と弾道、正確性の参考までに中田氏のクラブを使って谷コーチにも同じくドライビングアイアンと5番ウッドを打ってもらった。まずは中田氏のドライビングアイアンから。かなりのアゲインストの中、綺麗なドロー系の弾道を描き、飛距離は約225ヤードをマーク。続いて5番ウッドを打ってもらったところ、使い慣れていないはずの5番ウッドでもナイスショット。弾道はやや高めで風に押された部分はあるが、飛距離は220ヤードを記録した。この日の風の強さからおそらく無風であればプラス10ヤードといった印象だ。参考までに打ってもらった谷コーチは、なんとドライビングアイアンでも5番ウッドでも中田氏に10ヤード置いていかれる結果となり、さすがに苦笑い。ただ、谷コーチが中田氏のクラブを使用して感じたことは、シャフトがかなり柔らかすぎるということ。これはもちろん谷コーチにとってもそうだが、すでに中田氏にとっても柔らかすぎると谷コーチは言う。「体の使い方が良くなり、回転スピードが増しています。今はさらに体のブレも少なくなっているので、シャフトの硬さを見直す必要はありそうですね」。中田氏のクラブは、このプロジェクトがスタートした時にフィッティングを行い、合わせたもの。それをそのまま使用しているため、これまで約2年で驚くべき進化を遂げたことになる。谷コーチ曰く「おそらく自分と同じくらいの重さと硬さでいいと思いますね」。シャフトがマッチしたものになれば、さらにミスの確率は軽減できる。今後はクラブのフィッティングも課題の一つになりそうだ。また、使い慣れていないはずの5番ウッドに関して中田氏に感想を聞くと「前よりもウッドの形状の違和感はなくなりましたね。ヘッドの形というよりも、どのようにクラブを上げて、どのように体を動かせばインパクトでスクエアにヘッドが戻ってくるかだけを考えられるようになっているので、それでウッドでも打ちこなせたんだと思います。確かに楽に球が上がる感じはありますが、やっぱりアイアンの打感と弾道が好きですね」。打ち慣れていないウッドを難なく使いこなしてしまうあたりはさすがの順応力と言える。こうなると実際にラウンドでは使用しないとしても、ドライバーの飛距離を見てみたいと思ってしまう。それほど、この日の中田氏のスイングは安定し、精度がアップしていた。(文/出島正登)