ゴルフ界きっての理論派プロが提唱する
体が喜ぶスイング改造!!
ゲスト:横田真一
Published on 22 Oct 2018
今回のスイングタイムラインは恵比寿にあるインドア施設GOLF PLUS(ゴルプラ)にて、横田真一プロをゲストに迎えておこなった。横田プロは1972年生まれでツアー通算2勝の実績を持つ。技巧派として知られる横田プロだが、ある意味で異質なプロゴルファーと言える。その理由の一つに、順天堂大学医学部に2013年に入学し、そこで自律神経についての研究を始めたことが挙げられる。プロゴルファーの交感系・副交感神経のデータを取り、全く違った角度からゴルフの技術を上げる方法を研究している。またフィジカルに関しても4スタンス理論の廣戸聡一氏とゴルフスイングにおける関連性を解明。自身もその効果で2010年のキヤノンオープンで優勝し、その成果を実証してみせた。今回の撮影中にも中田氏のタイプを診断。人にはもともと備わっている動かしやすい体の状態がタイプとして存在することを体験してもらい、中田氏を驚かせていた。そんなことも踏まえて今回テーマとしたのはよりナチュラルなスイングとは何かということ。世の中にはいくつものゴルフ理論が存在するが、そのどれもが間違っているわけではない。大事なことは自分に合った動き方とはどういうものなのかということだ。フィジカル面から自律神経に至るまで、あらゆる切り口でゴルフを分析し続けている横田プロ曰く、今の中田氏のスイングは、少し形にハマり過ぎているとのこと。それを少し解放することで動き方は断然スムーズになると言う。「今までいろんなレッスンを受けられてきたと思うんですが、ぼくの場合はちょっと違う観点から切り込んで行こうと思うんです。小手先だけの動きにはなってもらいたいくないので、根本のところに触れて行きたいと思います」。横田プロが中田氏のスイングを見て、まず感じたことはもっとクラブを大きく振ること。「練習としてはもっと思い切って振ってもらいたいですね」と横田プロはアドバイス。その真意は単に飛距離を出すためではなく、クラブの遠心力を感じることにある。これまで中田氏はミート率を上げるために、頭を動かさないことを意識していた。もちろん頭を動かさないことでスイングがコンパクトになりミート率が上がる可能性はある。ただ、横田プロはテークバックでもっと頭を動かしてもいいと言う。むしろ動かさないとダメだと。「人によって動かし方のタイプがあって、中田さんの場合は回転ではなく横に動く方がスムーズにクラブを上げられるタイプなんです。だからちょっと動かしてあげないと、むしろ良さが無くなっちゃうんです」。中田氏自身もそれが間違いだと思っている部分もあり、自身の中ではそのほうが自然にクラブが上がると感じていた。その証拠に、横に動きながら上げる打ち方では、実測データで飛距離もミート率もアップしていた。今回横田プロのレッスンから得たのは理論が全て自分にとっての正解ではないと言うこと。自分に合った動き方を理解していない限り上達するどころか後退することだってある。少し気持ち的にもスイングに対して楽な部分が芽生えた中田氏のスイングが今後どう変化していくか期待したい。(文/出島正登)