簡単!! バンカー克服術
-後編-
ゲスト:細川和彦
Published on 08 Apr 2019
今回は、前編に引き続き、茨城県にある名門・茨城ゴルフ俱楽部を舞台に細川和彦プロをゲストに迎えて行われたスイングタイムラインの後編をお届け。テーマは「ピンまで距離の長いバンカーショット」。アマチュアにとっては振り幅をコントロールしつつ距離を出さなければならないため、バンカーショットの中でもかなり難度の高い部類に入る。打ち方のポイントは前回の「アゴの高いバンカーショット」と変わらないと細川プロ。「ボールを上げたいときにはボール位置を左にしましたが、今度は少し右に入れます。そうすれば自然とロフトは立った状態になるので、アドレスの段階で距離が出せる状態になります。あとは、変にクリーンにボールをヒットしようとせずにエクスプロージョンで打っていけばいいだけです。ここでも重要なのはクラブを振り抜く方向です。ピン方向にクラブを出そうとした瞬間、体が起き上がるなどの動きが入って、トップやダフりになってしまいます。しっかりスタンスラインに沿って振り抜くことを忘れないでください」。前回のレッスンでクラブを振り抜く方向を修正してから簡単にバンカーから脱出できるようになった中田英寿氏。ただ、距離が長いバンカーショットに対しては、やはり飛びすぎることの怖さがあるとのこと。「飛ばそうとしたり、振る強さをコントロールしようとしたりするからインパクトが緩んでしまうんです。バンカーショットで大事なポイントは、バンカーの外で素振りをしてからバンカー内に入ること。ご存知の通り、バンカー内では砂に触れることができないので素振りができません。だからこそ、芝の上で振り幅をイメージしながら素振りで感覚をつかんでおくことが重要なんです。あとは、迷わずにその素振りのイメージのまま振ればいいんです」と細川プロ。また細川プロは距離の長いバンカーショットで大事なことは「脱出させられればOK」と考えることだと言う。心理的にグリーンに乗れば十分と言えるほど、距離の長いバンカーショットの難度は高いということ。それを聞き実践した中田氏。ピンに寄せることはできなかったものの、グリーン近くまでボールを運ぶ確率は高まった。「振る方向を意識するだけなので、迷いがなくなる感じがありますね。自分がいかにターゲット方向に振ろうとしていたかがわかりました。なぜミスになるのかがわかったのは大きいですね」と中田氏。グリーン周りの難関となるバンカーショット克服はスコアアップに大きく影響を及ぼしそうだ。(文/出島正登)