フェード&ドローに挑戦
ゲスト:田島創志
Published on 30 Nov 2017
今回は『ボールを左右に曲げる』がテーマ。ゲストに田島創志プロを迎えて、今までよりもさらにレベルの高い技術に挑戦する。田島プロは1976年生まれ。群馬県出身でツアー1勝を挙げている。現在は試合に出場しながら、男子ツアーのコースセッティングアドバイザーも務めている。今どきのクラブやボールは昔よりもボールを曲げにくくなったと言われているが、曲げる技術を習得することのメリットは多いと田島プロは言う。「例えばグリーンの右サイドに池があって、ピンが右サイドに切られている時に、勝てる選手の攻め方は右の池の上からドローなんです。要するに右サイドの池を消す攻め方ができることで、マネージメントの幅がかなり広がるわけです」。技術的なポイントはフェースの向きとボールのポジションだ。「まずドローを打ちたい時はフェース面を左に被せてグリープを握りなおします。フェースを被せた分、スタンスラインは右方向にセットします。クラブを振る方向はスタンスラインに対して振っていきます。このときに気をつけてもらいたいのがスタンスラインの取り方です。スタンスの向きだけを右に向けるのではなく、ボールを中心に自分が左に回り込むようにして右を向きます。ボールが常に体の正面にあるように構えることが重要なポイントになります」。フェードを打つ場合は、これの全く逆のことをやるだけだが、ドローを打つ時よりも腕のローテーションを抑えることでボールにスライス回転をかけやすくなるとのこと。実際に打ち分けてみた中田英寿氏は「インパクトのボールの当たり方が全く違いますね」と感想を述べたが、田島プロ曰くサッカーでカーブやスライスをかけるのと同じイメージを持つことでスイング中でも微調整ができると言う。究極の目標はストレートボールを打つことだが、左右にボールを曲げる打ち方を知ることで、真っ直ぐ打つために必要な動きが見えてくる。また、曲げる技術はミスの回避やトラブル時の脱出など攻め方の幅を広げてくれる。スコア的にさアップさせて、さらに安定性を高めるためにはマネージメント力も必要になってくる。今回の曲げる技術はマネージメント力を高めるためにも非常に重要なことだと田島プロは話す。(文/出島正登)